青年会議所とは

青年会議所とは

青年会議所(JC)は“明るい豊かな社会”の実現を理想とし、次代の担い手たる責任感をもった20歳から40歳までの指導者たらんとする青年の団体です。青年は人種、国籍、性別、職業、宗教の別なく、自由な個人の意志によりその居住する各都市の青年会議所に入会できます。

60余年の歴史をもつ日本の青年会議所運動は、めざましい発展を続けておりますが、現在696の地域に約40, 000名の会員を擁し、全国的運営の総合調整機関として日本青年会議所が東京にあります。

全世界に及ぶこの青年運動の中枢は国際青年会議所ですが、約130ヵ所の国及び地域に120NOM(国家青年会議所)があり、約17万人の会員が国際的な連携をもって活動をしています。

日本青年会議所の事業目標は、“社会と人間の開発”です。その具体的事業としてわれわれは市民社会の一員として、市民の共感を求め社会開発計画による日常活動を展開し、「自由」を基盤とした民主的集団指導能力の開発を推し進めています。

さらに日本の独立と民主主義を守り、自由経済体制の確立による豊かな社会を創り出すため、市民運動の先頭に立って進む団体、それが青年会議所です。


理念と目的

青年は理想に燃え、未来への期待を常に強く持っています。希望に満ちた明るい豊かな社会、正義が行われる理想の社会の実現を心から熱望するために、青年は次代の担い手として大きな責任を自覚し、新しい世界のための推進力にならなければならないと考えます。

青年のこの夢を実現するため、同じ理想と使命感を持つ若い世代の人々を広く共通の広場に集め、友情を深めつつ、強く影響し合い、刺激しあって、“若さ”がもつ未来への無限の可能性を自分たちの手で効果的に描き出し、“明るい社会”を目指して、青年の情熱から生まれる果敢な行動を結集すべく、組織された団体が青年会議所(JC-Junior Chamber)です。

「われわれJAYCEE(青年会議所会員)は、社会的、国家的、国際的な責任を自覚し、志を同じうする者、相集い、力を合わせ青年としての英知と勇気と情熱をもって明るい豊かな社会を築き上げよう」との綱領は青年会議所の決意、行動理念と目標を明確に表現しています。

特 質

青年会議所を他のすべての団体から区別する最大の特質は、会員の“年齢制限制”にあります。会員はいかなる人種、国籍、性別、職業、宗教であってもかまいませんが、年齢満20歳から40歳までであることを要し、“品格ある青年”でなければなりません。したがっていかに長期間にわたり、有能で活動的な会員であっても、満40歳に達したら退会しなければなりません。この素晴らしい年齢制限制のゆえに、青年会議所は絶対に若さを失わず、常に希望に溢れ、未来に向かった前進を続ける団体として活動することができるのです。

青年会議所は世襲経営者のサロンクラブではありませんし、単に社会奉仕を行う団体でもありません。青年会議所は未来を目指し、よりよき明日をめざしてわれわれの住む地域社会・国家・全世界のために、われわれが今日の犠牲を払うことを厭わず、常に進歩への挑戦を行う、理想と具体的総合的な施策をもった青年指導者の運動です。

組 織

会員は自分が住んでいる地域にある青年会議所に所属しています。われわれが会員であることは市民としての自発的な自由な意志によるのです。それゆえにこの運動の単位は、あくまで各地青年会議所の日常の活動にあります。

1949年9月、東京に始まった日本の青年会議所運動は、60余年の歳月を経て、戦後日本の民間運動の白眉といわれるほどの拡大発展をとげました。現在、日本の隅々にわたり、696都市で活動を続け、会員約40, 000名を擁する、青年運動最大の団体となりました。全国696青年会議所はそれぞれ集まって、47ブロック協議会を構成し、さらにそれが日本を10地区に分ける地区協議会に集められ、それを総合調整する機関として日本青年会議所があります。日本青年会議所は国際青年会議所(JCI-JUNIOR CHAMBER INTERNATIONAL)に加盟して、国際的なJCの運動の一翼をになって活動をしていますが、世界中では約17万人の会員が同じ理念のもとに国際的な同志感をもって運動を続けています。

事業目標“社会と人間の開発”

創立以来の“個人の修練、社会への奉仕、世界との友情”の青年会議所の三信条は、われわれの運動60年の展開の中で、年を追って具体化され、青年会議所運動とは要するに、“指導力開発と社会開発”であるとの事業スローガンに固まってきました。われわれ会員は市民社会の一員として市民と共通の生活基盤に立ったものの考え方見方を出発点とし、市民の共感を求め、住みよい明るい豊かなまちづくりに向かって努力するとともに、青年会議所日常活動の場を通じ、われわれ個々人をよりよく開発することが青年会議所運動にほかならないと考えます。

青年会議所の“指導力開発”とは民主的な集団指導力あるいは集団運営能力の研究と実践であるといわれます。まず会員個人がすぐれた市民、職業人であるために自ら厳しく訓練し、さらに市民社会の中にあって、市民が目標に向かって一致協力するように働きかけながら市民とともに進む、その全過程が青年会議所のいう指導力開発です。

指導力開発を推進するもっとも有効な手段として、青年会議所は“社会開発計画”事業を中心とする運動をもっています。一市民でもある会員が住むまちの明るい豊かな明日のために、それぞれのまちの問題を市民の中から掘りおこし、市民とともにその解決をはかるという方法です。

青年会議所運動は自由な自発的な意志により加入した会員の起こす運動であるからには、われわれのまちの運動、市民運動の中心でなければなりませんし、市民にその意志を認められなければなりません。

青年会議所の目標は明るい豊かな社会の創造であり、その新しい社会をリードするにふさわしい人を数多くつくることです。
青年会議所とその運動は決して完成されたものではなく、社会の進歩とともに、さらに発展していくと思われます。
青年会議所は時代とともに新しい呼吸を続け、次々と新しい青年がこの団体を背負っていくでしょう。
青年会議所は常に英知と勇気と情熱を持った青年を求めて、その門戸を大きく開いています。

2013年12月現在


青年会議所設立趣意書

新日本の再建は我々青年の仕事である。

あらためて述べる迄もなく今日の日本の実情は極めて苦難に満ちている。この苦難を打開してゆくため採るべき途は国内経済の充実であり、国際経済との密接なる提携である。

その任務の大半を負っている我々青年は、あらゆる機会をとらえて互いに団結し自らの修養に努めなければならぬと信ずる。

既に欧米の各地においては青年商工会議所が設立せられ、1946 年にはこれらの世界的連絡機関として国際青年商工会議所さえ設置せられておる。われわれはこれ等の国際機関との連携は素より、青年の持つ熱と力とを以って産業経済の実勢を究め、常に認識を新たにして、その責務の達成を期したい。

ここに政治経済の中心地、東京に在る我々青年はその使命の極めて重大なるを思い、同志相寄り東京青年商工会議所の設立を企図した次第である。

(1949 年9月3日東京青年商工会議所創立総会採択)


日本青年会議所設立趣意書

全人類の光明は、われわれ青年会議所の純粋な正義感と、目的完遂の確固たる実行力にうらづけられて初めてその輝きを見出し得る。

日本経済の建設にたずさわるわれわれ青年が、同志相寄り、相互の啓発と社会への奉仕とを通じて、広く全世界の青年と提携し、経済社会の現状を研究して、その将来進むべき方向を明確にし、
経済界の強力な推進力となり、日本経済の発展に寄与せんとして設立した青年会議所は、日本においても現在までに 10 以上の都市にその成立をみた。

ここに志を同じくする日本各地の青年会議所が、相寄って全国的な組織を持ち、相互の連絡を図り、更に国際青年会議所に加入することによって、一層力強くその理想達成に邁進せんが為、ここ
に日本青年会議所の設立を企画した次第である。

(1951 年2月9日設立総会採択)

大阪青年会議所、東京青年会議所、名古屋青年会議所、西宮青年会議所、函館青年会議所、広島青年会議所、前橋青年会議所 (50 音順)